【利用者・ご家族向け】訪問看護の利用料金を詳しく解説 – 安心して始められる料金ガイド
在宅での療養を考えている方やそのご家族にとって、訪問看護の料金は大きな関心事の一つです。「どのくらい費用がかかるのか」「家計への負担はどの程度なのか」など、様々な不安をお持ちかもしれません。
この記事では、訪問看護の料金体系を分かりやすく解説し、具体的な利用例をもとに実際の負担額をご紹介します。安心してサービスをご利用いただけるよう、詳しくご説明いたします。
訪問看護の料金はどう決まる?基本の仕組み
訪問看護の料金は、**「基本料金」と「加算料金」**の2つの要素で構成されています。
基本料金とは
訪問時間や提供するサービス内容に応じて設定されている基本的な料金です。訪問時間が長くなるほど、料金も高くなります。
加算料金とは
利用者様の状態や必要なケア内容に応じて追加される料金です。例えば、24時間対応体制や緊急時対応、特別な医療処置などが該当します。
医療保険と介護保険 – どちらが適用される?
訪問看護は、利用者様の年齢や病状によって医療保険または介護保険のいずれかが適用されます。
医療保険が適用されるケース
40歳未満の方
40歳以上65歳未満で特定疾病に該当しない方
末期がん患者様
人工呼吸器を使用している方
難病患者様 など
介護保険が適用されるケース
65歳以上で要介護・要支援認定を受けた方
40歳以上65歳未満で特定疾病により要介護認定を受けた方
具体的な料金例をご紹介
実際にどの程度の費用がかかるのか、具体的な例をご紹介します。
【医療保険の場合】週2回、30分の訪問看護を利用
基本料金:
訪問看護基本療養費:5,550円/回 × 週2回 = 11,100円/週
24時間対応体制加算:6,800円/月
月額費用(4週間として計算):
総額:11,100円 × 4週 + 6,800円 = 51,200円
1割負担の場合:約5,120円/月
3割負担の場合:約15,360円/月
【介護保険の場合】要介護1の方が週2回、40分の訪問看護を利用
基本料金:
訪問看護(40分):6,703円/回 × 週2回 = 13,406円/週
月額費用(4週間として計算):
総額:13,406円 × 4週 = 53,624円
1割負担の場合:約5,362円/月
2割負担の場合:約10,725円/月
3割負担の場合:約16,087円/月
自己負担割合について
医療保険の場合
70歳未満:原則3割負担
70歳以上:所得に応じて1〜3割負担
一般的には1割負担の方が多数
介護保険の場合
原則1割負担
一定以上の所得がある方:2割または3割負担
追加でかかる可能性のある費用
加算料金の例
24時間対応体制加算
医療保険:6,800円/月
介護保険:5,744円/月
いつでも連絡が取れる体制を整えている場合の加算
緊急時訪問看護加算
特別管理加算
医療依存度の高い方への専門的な管理
医療保険・介護保険共通:2,500円〜5,000円/月
その他の実費
交通費:ステーションからご自宅までの距離に応じて
医療材料費:使用した医療用品の実費
おむつ代:使用した場合の実費
負担を軽減する制度について
高額療養費制度
月の医療費自己負担額が一定額を超えた場合、超過分が後から払い戻されます。
自己負担限度額の例(70歳未満の場合)
年収約370万〜770万円:80,100円+(医療費−267,000円)×1%
年収約370万円以下:57,600円
各種助成制度
難病患者様向け医療費助成
小児慢性特定疾病医療費助成
自治体独自の助成制度
料金に関するよくあるご質問
Q:訪問看護の料金は事業所によって違いますか? A:基本料金は全国一律ですが、地域加算や事業所独自の加算により多少の違いがあります。
まとめ
訪問看護の料金は、利用される保険制度や訪問頻度、提供されるサービス内容によって決まります。一般的な自己負担額は月額5,000円〜15,000円程度となることが多く、様々な軽減制度も用意されています。
料金について不明な点がございましたら、お気軽に当ステーションにご相談ください。適切な料金体系の説明と、利用者様の状況に応じた最適なサービスプランをご提案いたします。
在宅での安心した療養生活のために、訪問看護を効果的にご活用いただければと思います。
